⑭リンバリング、ストレッチ~その2~
2019.09.30
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.77
バーレッスンの流れ
⑭リンバリング、ストレッチ~その2~
『⑬リンバリング、ストレッチ~その1~』ではリンバリングとストレッチの違いをお話し、手で脚を持ってリンバリングする場合を解説しました
バレエのレッスン疑問点 no.76 バーレッスンの流れ ⑬リンバリング、ストレッチ~その1~
今回は、バーに脚を乗せてリンバリングする場合のお話をします
バーに脚を乗せてリンバリングする場合も勿論、体幹を使って行います
バーに脚を乗せていなくても引き上げられた強い軸の上にきちんと乗ったバランスで脚が上がっている状態・・・がベストです
これを確認しながら行ってください
*バーに脚を乗せる場合の手順 横*
1)バーに向かって真っ直ぐに立ち、両手をバーの上に乗せ、右足前の5番ポジション
2)足裏のアーチ構造を使って床を真っ直ぐ押して立ち、内腿の一番上・体幹を使って骨格アライメントに沿って真っ直ぐ伸びます
体幹を使って上半身を徹底的に引き上げ、股関節に動く余裕を持たせ可能な限りアンデオールします
3)右足を横へデヴェロッペします
横に伸ばし切ったところでバーの上に脚を乗せます
*注意点*
ここで骨盤が歪まないように注意します
バーに乗せた脚は頑張って上げていなくても良くなります
前腿の力を抜く
↓
下腹をえぐり上げ上半身を引き上げ、股関節の隙間を広げる
↓
股関節の中で大腿骨をしっかりとアン・デオールする
↓
脚を股関節から抜き出すように引き伸ばし続けることを意識する
上げている脚のハムストリングス(坐骨の下から膝の後ろまでの腿の裏側の筋肉)をストレッチしていることも意識して、股関節の周りの筋肉を縮めて固まらないように注意します
*ここ大切*
股関節の隙間を広げ、しっかりアン・デオール
これが出来ていないと、バーに乗せた脚に骨盤がついていってしまい、骨盤が歪み、片方のお尻が上がってしまいます
骨盤が歪むということは・・・
骨格アライメントが崩れる
↓
身体中の関節や筋肉が十分に機能を発揮できる状態ではなくなる
↓
身体のあちこちで余分な筋肉に力が入る
↓
必要ではない筋肉が発達してしまう
場合によっては、怪我に繋がってしまうこともあります
*もう一つ大切なこと*
股関節のアン・デオールはしっかりできていても、バーに乗せた脚を引き伸ばすことだけ頑張ってしまうと・・・
軸足が上げた脚に連れていかれた状態になってしまい、骨格アライメントが崩れてしまいます
下腹をえぐり上げ、足裏で床を押し、頭の先までしっかりと引き上げ、軸足の上に真っ直ぐに乗ったONバランスでいられるように注意します
4)ドゥミ・プリエします
更に下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き伸ばして軸足をドゥミ・プリエします
プリエすると、見た目には下にさがっていくので、
※床に向かって押しこむようにプリエする方
※のめり込んでしまう方 を見かけますが、意識を変えましょう!
指裏で床を押し、足裏アーチから上に引き上げていくイメージを持ってください
*ここ大切*
プリエはただ膝を曲げるのではありません
<プリエするとき>
足裏と頭の先で、上下に引き伸ばし続けているのを止めずに、内腿を左右に引き伸ばす
(自分で膝を曲げていく意識はしない)
<プリエから伸びていくとき>
下腹で更に上へ引き上げるから、膝が伸びた状態になる
(自分で膝を伸ばしていく意識はしない)
5)ルルベします
また下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き伸ばして軸足ルルベにします
ルルベもドゥミ・プリエの時と同様に
指裏で床を押し、足裏アーチから上に引き上げていくイメージです
ドゥミ・プリエと違うのは、本当に身体が背伸びの状態まで浮いていかなければなりません
*ここ大切*
ここで重要なのは脚の筋肉(前腿やふくらはぎ)ではなく
足裏と下腹です
指裏で床を押し、足裏アーチから上に引き上げていくと同時に
下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き上げていきます
肩が上がってしまわないように、下腹をえぐり上げるときに
坐骨の下をひょいっと押し上げるようなイメージ を持つのも良いですね
ルルベからア・テール(踵が床に触った状態)に戻るときも
戻るというイメージではなく
頭の先を上に引き上げながらハムストリングスから踵までの裏側をストレッチしていくようなイメージ を持ちます
*注意点*
ルルベに上がっていく時、身体の軸も指先の方へ移っていきます
ア・テールに戻ってくる時、身体の軸も戻ってきます
(身体の軸は床に設置している足裏の面積のちょうど真ん中と考えるため)
6)バーに乗せた脚の方へカンブレします
更に下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き伸ばして、左手をバーから離しアン・ナヴァン
そのままアームス2番ポジションに動かし、アロンジェを通りアン・オーに動かします
もう一度、下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き伸ばして、バーに乗せた脚の方へカンブレしていきます
左手はアン・オーに引き上げ続けています
*ここ大切*
横に丸く曲がっていくのではありません
骨盤から上の背骨の間隔を1つずつ引き離し、両脇を横へ引き伸ばしていくイメージです
その後更に遠くに引き伸ばしていく意識を持ちながら、真っ直ぐに戻っていきます
左手はアン・オーのままで、上体が真っ直ぐになったらアームス2番ポジションへ、アロンジェからアン・ナヴァン、バーの上に乗せます
*ここ大切*
戻っていくと書きましたが、カンブレする前より背が高くなったイメージが出来るように戻ってきます
アン・オーからアームス2番ポジションに動かすときも、更に背が高くなるイメージを持つようにします
7)反対方向にも同様にカンブレします
ここまで、まずきちんとできるようにしましょう
前と後ろはもっと大変です
*バーに脚を乗せる場合の手順 前*
☆横から前に体の向きを変える場合
☆片手バーでバーに向かって前にデベロペしていく場合
の2種類あります
*横から体の向きを変える場合*
横に上げてバーの上に置いている状態から下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き伸ばして、軸足をルルベして、身体の向きが脚に対して前向きになるように変えて、ア・テールになります
大変難しく、バーに上げた脚の骨盤が上げた脚に対して真っ直ぐに向くことができるように意識してください
本当に下腹で骨盤を引き上げて、股関節を広げるように隙間を開けていかないと出来ません
*片手バーでバーに向かって前にデベロペしていく場合*
横に上げる場合と同様です
1)バーに対して45度くらいバーの方を向いた角度で斜めに立ちます
左手をバーの上に乗せ、右足前の5番ポジション
2)横の場合と同じ
3)右足を前へデヴェロッペします
前に伸ばし切ったところでバーの上に脚を乗せます
骨盤が歪まないようにする*注意点*
そのための*ここ大切* *もう一つ大切なこと*
なども同様に注意、意識、イメージします
前も注意しなくてはいけない事は横と同様です
カンブレは前と後ろになります
*前のリンバリングが終わり横に戻る場合*
下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き伸ばして軸足をルルベして、脚が横の状態になるように身体の向きを変えてア・テールにおります
*バーに脚を乗せる場合の手順 後*
最後に後ろです
後ろはほとんどが横から向きを変えることが多いです
下腹をえぐり上げ、足裏と頭の先で身体を引き伸ばして軸足をルルベして、脚が後ろの状態になるように身体の向きを変えて、ア・テールにおります
*注意点*
前にリンバリングをした状態から後ろになるように向きを変える場合は
一度、横方向になったことを確認してから、後ろ方向に向きを変えます
バーに乗せている脚は、いつも股関節を広げてしっかりアン・デオールをし続けることをイメージしていてください
骨盤が歪まないようにする*注意点*
そのための*ここ大切* *もう一つ大切なこと*
なども同様に注意、意識、イメージします
後ろはバーに脚を乗せることで、軸足に対して45度以上脚が上がっていますので、骨盤は前に傾斜しています
下腹をえぐり上げ、骨盤が前に傾斜していくと同時に
↓
肋骨から上は上に向かって伸び上がるようにし、後ろにカンブレしていくような状態になります
カンブレは前と後ろになります
後ろのカンブレは後ろに反るイメージではなく、上体を上に引き上げて、胸を上に押し上げるイメージです
無理すると腰を痛めますので、身体の使い方を意識してカンブレしてください
*バーに脚を乗せるリンバリングの最後*
下腹をえぐり上げ、軸足の足裏と頭の先で身体を上下に引っ張り合う
↓
同時にバーに乗せている脚を更にアン・デオールして、身体の軸から上げている足先を更に遠くへ引っ張り出すことでバーから足が離れる
↓
足先を遠くに引っ張り出し続けることで足先が円を描くようにして床に置くことができる
足先が円を描いて床に向かっていく時、同時に頭の先を上に向かって引き上げ、身体の軸が動かしている脚に負けてしまわないように注意します
*ここ大切*
後ろはバーに脚を乗せていることで骨盤が前に傾斜していますので、足先が円を描いて床に向かっていく時に下腹をよりえぐり上げ、骨盤を真っ直ぐに立てていくことも同時に行います
背中から頭の後ろを通って頭の先に引き上げる意識を持つと骨盤を真っ直ぐに立てる助けになります
リンバリングは体幹使って行いますが、床で行うストレッチも実は体幹を使っていなければ身体に負担をかけてしまい怪我に繋がってしまいます
今まで自分は身体が硬いから・・・と諦めていた方も体幹を使ってストレッチをしていくと柔らかい方に比べると時間はかかりますが徐々にストレッチできるようになります
正しいストレッチを覚えていくことが大切です
リンバリング、ストレッチ~その3~では
☆床の上で行うストレッチの手順
☆ストレッチの効果や注意点
☆バーレッスンの最後にリンバリングやストレッチを行う理由
など、きちんと解説していきます
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