②センターレッスンの流れ
2019.10.28
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.81
センターレッスンの流れ
②センターレッスンの流れ
バレエのレッスンは、バーを使った『バーレッスン』をした後、フロアで動く『センターレッスン』という流れで行います
バーレッスン、センターレッスンともに、基礎となる動きを一通り網羅するため、内容と順番はほぼ決まっています
レッスン受講者のレベルやレッスンの目的、レッスン時間によりアレンジされますが
*どこの教室でも
*初心者向けでも
*プロのカンパニーでも
*海外でも
基本の流れは変わりません
レッスンが進むに従い、徐々に身体への負荷が大きい動きになっていきます
☆身体を動かす範囲が大きくなる
☆身体を動かす速度が早く(または非常に遅く)なる
☆身体の動かし方が細かくなる
・・・とイメージしてみてください
*バーレッスン*
バレエを踊るのに必要不可欠な”身体の軸”を作るためのレッスンです
ゆっくり一つずつ地味な動きの繰り返しなので、バーレッスンがウォーミングアップだと勘違いしている方も多いかもしれませんが、決してそうではありません
自分の身体と向き合い、基本の動きを繰り返して強い軸でコントロールしながら伸びやかで優美な動きができるようにしていきます
プロのバレエダンサーたちが、どんなことがあろうとバーレッスンを欠かさないのはバレエを踊る身体を作るのにとても重要なレッスンだからです
*センターレッスン*
センター(中央)でレッスンします
フロアーの真ん中で、バーレッスンでやった動きをバー無しで動きます
手を置いていたバーが無いので、アームスも両手とも使い、それに加えてターン(回る動き)やジャンプなど、全体的に躍動感が増してきて、大きく激しい動きの練習をしていきます
バーという支えがないので自分で身体をコントロールさせて踊ります
逆の言い方をすると
センターレッスンで自分の身体をコントロールできるようにバーレッスンを行います
ジャンプしたり回転したり、技術も難しくなりますが
センターレッスンの一番の目的は空間認識です
☆正面に対して自分がどちらを向いて踊っているのか
☆稽古場の中のどの位置から踊り始め、どちらに進んでいくのか
☆一緒に踊る人がいる場合、その人との距離を保つためには・・・
などなど
そしてバーという手がかり無く行うセンターでのレッスンは
※立ち方
※姿勢
※身体の引き上げ
などの基本が出来ていないと・・・
※手や足を少しでも動かそうとした途端に身体ががくがく揺れてしまう
※立っていることで精一杯になり手や足を動かすことすらできない
ということになってしまいます
また、単語と単語を助詞でつないで文章ができあがるように
センターでの動きでは
パ(動作)とパの間の『つなぎ』の動きも
とても重要になります
一つ一つのパを美しく正確に行うだけでなく
『つなぎ』である移動
向きやポジションの変換まで
美しくスムーズであること
で初めて『踊り』となります
私たちが普段話している言葉も単語だけ繋げただけでは意味は伝わるかもしれませんが
たどたどしいと感じたり
ガチガチで堅苦しく感じたり
威圧的に感じたり・・・します
助詞や助動詞、形容詞などうまく取り入れ離すことで、きれいな日本語を話すことができます
バレエも同じようなイメージで『メインのパ』だけでなく
『つなぎのパ』や『ポジションの移動経路』などしっかり使い
きれいに踊っていくことを意識しましょう!!
バーレッスンで身体のポジションやアン・デオールなどを最大限に注意する
↓
少しバーの力を借りて身体を修正していき軸をつくる
↓
センターレッスンで修正したポジションなどを使い身体に覚えさせる
↓
正確なパからパへのスムーズな動きを反復練習
↓
バレエの技術のレベルアップ
↓
発表会などステージで『踊る』『表現する』ステージングにつなげていく
理解せずただただレッスンを行うだけではなにも上達しませんので、毎回毎回のレッスンで身体だけでなく頭も使ってしっかり上達できるように頑張りましょう
*レヴェランス*
レッスンの最後は必ず『レヴェランス』です
センターでのレッスンが終了すると、一番最後に『レヴェランス』と呼ばれるお辞儀をします
レヴェランス
reverance・・・フランス語 崇高なものや偉大な人を、おそれうやまうこと の意
尊敬よりさらに段階の高い崇敬の意を表す言葉です
バレエにおいては
崇敬の想いを込めて行うお辞儀を指すことがほとんどです
発表会などでダンサーがお客様に対してお辞儀をすることも『レヴェランス』です
パ・ド・ドゥ(男女で組んで踊ること)の最後もお客様に対して『レヴェランス』はもちろんですが、パートナーに対しても『レヴェランス』しています
レッスン終了後のレヴェランスは、講師やピアノ奏者に対して、また、範囲を広げて、共にレッスンした仲間、健康にレッスンを受けることができた自分自身に対して行う、と言われます
自分がバレエのレッスンを受けに来られているということは
☆教えてくれる人や場所
☆スタジオの環境を整えてくれる人
☆自分自身の健康状態や環境
など、さまざまな条件がそろったうえで叶っていることなのです!
特定の人に向かってというよりは
それら全てのことに感謝!という気持ちでレヴェランスをおこないましょう!!
*センターレッスンの流れ*
センターレッスンの流れはバーレッスンに比べてより流動的です
以下にセンターレッスンに含まれる一般的な要素を挙げましたが、順にということではなく、各要素を組み合わせて一連の流れとして行われます
そして含まれる要素は以下の限りではなく、他にも多数あります
*アダジオ(デベロペなど)*
バーレッスンの終盤でおこなったアダジオを、センターレッスンでも行います
バーが無い状態でのデヴェロッペやパンシェはより引き上げの意識が重要となります
☆自分の中心となる部分ががどこにあるか考える練習になります
*タンデュ* *ジュテ*
タンデュやジュテを含んだアンシェヌマン
上体の角度を変えたり、腕のポジションを細かく変えたり、バーレッスンの時よりも、複雑な動きとなります
☆バーから離れた状態で身体のポジションが正しくできているか
☆正しく脚を使えているかなど脚を強化
☆ぶれない軸足を作る
などの練習になります
*ピルエット*
アンシェヌマンのなかに、ピルエット(回転)が入ってきます
ワルツやピルエットのコンビネーションで動くことで
☆踊りながらテクニックの練習と同時に上半身の使い方
を学びます
*フォンデュ*
バーレッスンと同様、プリエを使ってやわらかく動きます
上級クラスになると軸足をルルべにすることもあります
バーから離れた状態でのフォンデュは
☆身体をさらに引き上げる力をつける
☆片足でしっかり立つ
☆身体をどういう風に引き上げればいいか
などの練習になります
*グラン・バットマン*
身体の方向を変えながらグラン・バットマンするなど、センターレッスンならでは大きな動きのアンシェヌマンとなります
ジャンプなどで使うグランバットマンを
☆ぶれない軸でどれだけできるか
☆上半身の強化
☆強い軸足と身体の中心を確認しながら、勢いのあるグランバットマンでも身体をキープしていられるか
など大きく身体を動かしていくための練習です
*小さめのジャンプ(シャンジュマンなど)*
ジャンプの強化になります
速い音楽にあわせて、シャンジュマンやアントルシャを繰り返します
その場で軽いジャンプです
*中くらいのジャンプ アレグロ(アッサンブレなど)*
アッサンブレやブリゼ、パ・ド・シャなどを含んだアンシェヌマンをおこないます
つなぎの動き、グリッサードやシャッセ、パ・ド・ブーレも出てきます
*やや大きめのジャンプ(シソンヌ・フェルメなど)*
シソンヌ・フェルメ、フェッテ・ソテ、カブリオールなど、大きなジャンプが徐々にでてきます
これらのジャンプで
☆バーレッスン、センターレッスンで作った強い足裏や伸びやかな筋肉を使います
シャンジュマン、エシャッペ、アッサンブレ、ジュテ、ウーヴェルトなどすべてやることが望ましいのですが、時間の関係などで必要最低限のものをやる場合が多いです
そしてアレグロで跳ぶ感覚を掴んだら次はグランジャンプ(大きなジャンプ)です
*グラン・ワルツ(グラン・パ・ド・シャなど)*
さらに大きなジャンプのアンシェヌマンをおこないます
グラン・パ・ド・シャや、グラン・ジュテなどを含んだアンシェヌマンです
☆フロアを大きく使って、ダイナミックなジャンプを交えながら、少し長く・複雑なアンシェヌマンになることが多いです
こうしてバレエのレッスンの中で身体が踊れる状態に近づきすぐにリハーサルをしても、正しいポジションで踊ることができるのです
*マネージュ(ジュテ・アントルラセ/ピケ・ターンなど)*
『マネージュ』とは、フロアの使い方のことで、円を描くように進むこと
ピケ・ターンを繰り返しながら進んだり、ジャンプで進んだりします
*グラン・フェッテ*
片脚立ちで、繰り返しターンする動き
『白鳥の湖』の黒鳥が32回転する場面が有名です
レッスンでも、最後の締めのようなかたちで、32回転のグラン・フェッテをおこなうことがあります
*レヴェランス*
レヴェランスは、音楽に合わせてアンシェヌマンでおこなう場合や、ただレヴェランスだけをする場合とあります
センターレッスンの流れをざっと挙げてみました
パの用語など多数出てきたので難しいと感じられたかもしれません
次回からセンターレッスンの流れに沿って、そこで出てくるパの解説が始まります
パの手順から身体の使い方、注意点など
詳しく解説していきますのでお楽しみに!!
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