⑥回転(ターン)の種類
2019.11.25
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.85
センターレッスンの流れ
⑥回転(ターン)の種類
前回、回転技の最もスタンダードであるピルエットのお話をしました
今回はレッスンで習得する様々な回転技をご紹介させていただきます
*タン・フェッテ*
temps fouetté・・・フランス語
temps・・・時 の意
fouetté・・・鞭打つ の意
バレエにおいては
回転するごとに両足のア・テールにおりてピルエットを連続しておこなうことを指し、パの用語です
ピエ・ア・テール、ペアテともいいます
pied à terre・・・フランス語
pied・・・脚
à terre・・・床に
ピエ・ア・テールがなまってペアテ
*手順*
ピルエットを1回まわり終わったら
↓
ルティレの脚を前の5番ポジション ドゥミ・プリエに置き
↓
そのプリエが次のピルエットに繋がり連続で何回も回転する
回転終わりのドゥミ・プリエが
次の回転のプレパレーション(準備)になりますので
1回ずつしっかり回転して安定してドゥミ・プリエに降りてこなければ次の回転に繋がりません
*グラン・ピルエット*
grande pirouette・・・フランス語
grande・・・大きな 素晴らしい の意
pirouette・・・ピルエット
バレエにおいては
ピルエットを華やかにダイナミックにしたものの総称として用いられます
ルティレで回っていた脚をアラベスクにしたりアチチュードやア・ラ・セゴンにしたり…
このグラン・ピルエットの中にグラン・フェッテやグラン・ピルエット・ア・ラ・セゴンドがあります
*グラン・フェッテ*
grande fouetté・・・フランス語
grande・・・大きな 素晴らしい の意
fouetté・・・鞭打つ の意
バレエにおいては
正式にはグラン・フェッテ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・トゥールナンといい
片足はつま先で立ち、もう一方の足をむちのように蹴り出して旋回することを指し、パの用語です
*手順*
まずピルエットで回転してから
↓
軸足を下ろしてプリエし、パッセしていた脚をクロワーゼ前アチチュードから、 ロン・ドゥ・ジャンプ・アン・レールしてア・ラ・セゴンに
↓
軸足でルルベから立ったと同時に上げていた脚をパッセして引き寄せて回転する
グラン・パ・ド・ドゥ(男女二人で踊る形式)のコーダで女性ダンサーが32回転連続で回るときなどにでてきます
『白鳥の湖』の黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥや『海賊』、『ドン・キホーテ』などのグラン・パ・ド・ドゥで観ることが多いと思います
日本では物凄く省略されてグラン・フェッテとか
ちょっと省略してグラン・フェッテ・アン・トゥールナンと言いますが
海外に行ったり、外国のバレエの先生に習う時には
省略されすぎて伝わらない場合がありますので正式名称も覚えておいた方が良いですね
*グラン・ピルエット・ア・ラ・セゴン*
grande pirouette à la seconde・・・フランス語 直訳すると 2番の大きなピルエット
バレエのにおいては
横に脚を上げた状態でピルエットを連続で回ることを指し、パの用語です
動足を横に90度上げたポジションのままで回転します
軸足をひと回転ごとにタン・ルベさせ、そのときに動足に勢いをつけます
à la seconde・・・フランス語 2番に の意
バレエでは手や脚を横方向に広げたポジションのことを指します
*手順*
まずピルエットで回転してから
↓
軸足を下ろしてプリエし、パッセしていた脚をア・ラ・セゴンに
↓
その形を維持したまま、軸足でルルベに立ちながら回転する
※ア・ラ・セゴンにあげた脚は同じ高さを保ちます
グラン・フェッテ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・トゥールナンをグラン・パ・ド・ドゥのコーダで女性ダンサーが32回転に用いるように、このグラン・ピルエット・ア・ラ・セゴンはコーダで男性ダンサーによって踊られます
クラスレッスンの中では男女関係なく練習します
*イタリアン・フェッテ*
italien fouetté・・・フランス語
語源は言葉の通りイタリア人のフェッテ
バレエの発祥であるイタリアのイタリア人チェケッティのメソッドによるパなのでこう呼ばれます
正式には
*エカルテ・フェッテ*
ecarte fouetté・・・フランス語
ecarte・・・離れた の意
バレエにおいては
方向を表す用語・エカルテ、エカルテの方向に脚を出しながらフェッテするパの用語です
グラン・フェッテ・アン・トゥールナンとも言います
実は私たちが省略して使っているグラン・フェッテは正式にはイタリアン・フェッテの動作のことなのです
エカルテ・ドゥバンのデベロペと
クロワゼ・デリエールのアティテュードを
交互にくり返して回転する動きです
*手順*
軸足をポアント(もしくはルルベ)で立ち
もうひとつの脚を、斜め前方にデベロペにあげる
(これが、エカルテ・ドゥヴァンの方向)
↓
デベロペあげた脚を振り子のようにフェッテし
アチュチュード・クロワゼ・デリエールしながら振り返る
↓
そこからまた、エカルテ・ドゥヴァン
↓
アチュチュード・クロワゼ・デリエール
↓
エカルテ・ドゥヴァン…と繰り返す
エカルテ・ドゥヴァンから
アチュチュード・クロワゼ・デリエールへ
振り返るときに動いている脚は床を滑るとはいえ
体重は軸足に乗せ、プリエとルルベを繰り返すので
グラン・フェッテ・ロン・ドゥ・ジャンブ・アン・トゥールナンや
グラン・ピルエット・ア・ラ・セゴンと同じように
引き上げて踊っていないと軸足に相当な負担がかかってきます
ですが、動きがダイナミックで回転が続くのでとても華やかです
*ポイント*
最初から脚を大きく振り上げたりせずに
ピルエットの基本と同じで
それぞれのポジションがきちんとできるかをしっかり確認しましょう
☆きちんと軸足にのっているか
☆骨格アライメントに沿って引き上げたバランスでポジションができているか
☆ポジションからポジションへ移動しているときに身体のアライメントが崩れていないか
☆回転していく方向へ身体を送り込んでいるか
☆顔をつけて目標をしっかり見ているか
☆回転しているとき、アームスはアン・ナヴァンに
ひとつずつ確認をして練習していきましょう
これらはその場で回転するパでした
回転技の中には移動しながら回転していくパもあります
*ストゥニュー*
soutenu・・・フランス語 支えられた、維持された、一貫した などの意
バレエにおいては
軸足で支えながらもう片方の脚を動かすことをいい、パの用語です
回転の場合は
ストゥニュー・アン・トゥールナン soutenu en tournant といい
軸足にもう一つの脚を巻きつけるようにする回転のことをいいます
前方や横方向に移動し(移動しない場合もありますが)、5番ルルベの状態から両脚で内回り(アン・デダン)・外回り(アン・デオール)で回ります
アームスはアン・ナヴァンやアン・オーにすることが多いです
*ポイント*
回り始めは両脚でというのがポイントです
ストゥニューですので軸脚があり
まきつけるように動く脚がありますが
軸足がルルベに立ち上がった瞬間だったり
移動した瞬間だったりで
5番ポジションのルルベ(シュス)に引き上げてから回ります
*シェネ*
chaînés・・・フランス語 鎖 の意
バレエにおいては
1番のポアント(メソッドによっては5番ポジションや6番ポジションのポアント)で小さくまわりながらすすむことを指し、パの用語です
鎖が繋がっていくようなイメージで回りながら移動していきます
このパはバレエだけでなく様々なダンスでも同じように踊られます
1番ポジションでシェネをする場合、半回転づつ体重を左右の足に移動させながら両足でクルクルと回っていきます
アームスの基本はアン・ナヴァンですが上級クラスでは回転を続けながらアン・オーに移動していくことも!
運動神経の鈍い私は、連続して回っていくことが本当に難しいです
シェネの場合も
右回りの時に左脇を送り込んでいく意識を大切にして
左脚と左脇を進行方向へ乗せたときに目標をしっかりと見ています
アン・ファス(正面)に向いた状態で右方向にシェネしていく時には
正面に対して背中向きの状態を意識して
目標に対しては身体は横向きでいることを意識しています
*ピケ・アン・デダン*
piqué en dedans・・・フランス語
piqué・・・突き刺す の意
en dedans・・・内側に の意
バレエにおいては
片足をのばしたまま床に突刺すようにポアントまたはドゥミ・ポアントに立ち内側へ(軸足の方向に)回転することを指し、パの用語です
ピケターンともいわれ、イメージとしては進みながらルティレして回転していきます
*手順*
第5ポジションから片脚進行方向へ出し軸脚プリエ
アームスは進行方向側アン・ナヴァン、もう一つは2番ポジション
↓
その脚に軸を移し、もう一つの脚をルティレで立ち
アームス 移動していく時にアン・ナヴァンを2番ポジション
ルティレに立ったらアン・ナヴァンへ
↓
ルティレの脚を後ろに下ろしながら回転して
↓
下ろした脚が軸足になりプリエ
アームスは進行方向側アン・ナヴァン、もう一つは2番ポジション
↓
もう片方の脚を進行方向へ出し次の回転へと繋げていく
最初は回転せずに・・・
第5ポジションから片脚進行方向へ出し軸脚プリエ
↓
その脚に軸を移し、もう一つの脚をルティレで立ち
↓
ルティレの脚を後ろに下ろしながら
↓
下ろした脚が軸足になりプリエ
↓
もう片方の脚を進行方向へ出し次のルティレへと繋げていく
アームスは進行方向側アン・ナヴァン、もう一つは2番ポジションのまま
と練習していきます
プリエからルティレ、ルティレからプリエに軸が移っていく時にそれぞれの軸にしっかり乗っていることを確認しましょう
どんな回転技でもきちんと身体をコントロールして回っていかなければなりません
そのためには一つずつのポジションの正確性が重要になっていきます
センターレッスンで動いて踊るようになってくると動きの勢いに負けてしまいがちです
バーレッスンで作り上げられた身体を忘れないように
踊っていくためには
☆さらに引き上げ緩んだところがないように
☆手足の先まで頭の先まで遠くに引っ張り出す意識で
強い軸、コントロールして踊っていくことができる身体を目指して頑張りましょう!
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