⑧バレエを習い始める時期
2019.02.11
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.44
バレエを習い始める前に知っておきたいこと
⑧バレエを習い始める時期
バレエを習い始める時期とは・・・
それは一言
本人がバレエを習いたいという意思を持ったとき
です。
バレエは何歳から始めなければならないという明確なものはありません。
そして、目的も人それぞれ違いますから・・・
純粋にバレエを踊っていたいのか
プロのバレエダンサーになりたいのか
健康のため・美容のために習うのか
他のジャンルのダンスの基礎として習うのか
様々な習いたい理由はあると思いますが、
子どもでも、大人でもバレエを踊りたいと思ったときに、バレエを習いたい目的に合ったバレエ教室にレッスンに通える状況にあるかどうかですね。
大人やある程度の年齢になれば、ご自分の意志というものがはっきりしてきますので、バレエを習いたいと思う時期もご自分の中では明確になってきます。
バレエは一見、フワフワ・キラキラした衣裳を着て優雅に踊っていますが、練習は地味な基礎レッスンや、辛い身体づくりのトレーニングの反復練習です。
この、地味で辛い反復練習を続けるということはバレエを踊りたいというご自分の意思がなければ続かないでしょう。
小さいお子様は、ご自分の意思がはっきりと芽生えているのかわからない場合もありますし、お子様の意志だけでなくご家族の意思も必要になってきますので、少しお話したいと思います。
世間一般的に小さなころからバレエを習い始めたら良いと言われますが、これにはバレエを習うことでのメリットが関係してきます。
*リズム感や調整力を身に付けることができる
*姿勢が良くなり柔軟性が増す
*協調性や周りに対する礼儀やマナーを身に付けることができる
*リズム感や身体の調整力を身に付けることができる
音楽に合わせて身体を動かすということは、楽器を演奏したり絵を描いたりということよりはるかに原始的な人間の本能に近い行為です。
小さなお子様でも、楽しい音楽に合わせて走ったり・跳んだり・回ったりしながら、ごくごく自然にリズム感や身体の調整力を養うことができるのです。
*姿勢が良くなり柔軟性が増す
子どもの骨には軟骨が多いため、幼少期に正しい姿勢を覚えて背骨のアライメント(並び方…背骨は真っ直ぐではなく衝撃を緩和するために少しS字カーブになっています)を整えられれば、大人になってからもその姿勢を維持できる可能性は高くなります。
柔軟性も同じです。
*協調性や周りに対する礼儀やマナーを身に付けることができる
幼児期のバレエのレッスンにおいては特に大切なことだと思います。
・先生の目を見てお話を聞くことができる
・大きな声できちんとご挨拶ができる
・お友達と呼吸を合わせてお互いに相手を思いやりながら踊ることができる
これらのことは人が人として生きていくうえで最も大切なことだと思います。
そして幼いうちにバレエを通して自然に習得ができれば、その子にとってはかけがえのない財産になると思っています。
このように小さなころからバレエを始めることによって身体的にも精神的にも様々なメリットがあります。
でも、いわゆるバレエのレッスンの基本の動きに関してのメリットではないですよね。
それは小さいときにバレエを始める場合のデメリットが関係してきます。
幼児期の発達段階にそぐわないレッスンの場合、
*軟骨部分が多い子どもの骨の発達を阻んでしまう
*無理な動きを強要され自信を無くす
*厳格なレッスンで想像力が押し殺されてしまう
*軟骨部分が多い子どもの骨の発達を阻んでしまう
軟骨部分が多い事はメリットでもお話しましたが、デメリットにもなってしまうので成長段階に合わせて無理な動きをさせないよう注意が必要です。
幼少期から無理な筋力トレーニングをしたり、衝撃の大きなジャンプや無理な動作を繰り返していると骨の自然な成長が育まれません。
*無理な動きを強要され自信を無くす
幼少期は年齢によって、また同じ年齢でも発育段階は本当に個人差があります。
そのような年齢の生徒にバレエのポジション(形)やパ(動き)を厳密にマスターさせようとすることは難しいですし、左右や数もおぼつかない生徒に口で「右を4回、左を4回」と言ってもわかりません。
やれない事ばかりのレッスンではバレエ自体が嫌になって自信を失ってしまう可能性もあります。
幼少期は頭で理解して動くのではなく、見て真似て動いて覚えていきます。
先生が一緒に楽しそうに踊ってくれるそんなレッスンなら生徒も自信を無くすことなく踊ることの楽しさも味わうことができます。
*厳格なレッスンで想像力が押し殺されてしまう
先程もお話しましたが、バレエの基本を厳密に指導するレッスンの場合、子どもは本来持っているはずの豊かな創造的な表現が押し殺され、決められた動きだけが正確にできる(幼児期だと正確にできないとは思いますが…)能力、ロボットのような人間に成長してしまう可能性があります。
幼少期の子どもはとても創造的でイメージの世界と現実の世界を自由に行き来しているように思います。
心に思い浮かんだことや目で見たことを自然に身体で表現できます。
そんな表現力をさらに豊かにしてあげられるようなレッスンでありたいですね。
このようなデメリットがあるため、バレエのレッスンは幼児対象のクラスと、7~8歳からのクラスとではレッスン内容は全くといってよいほど違ってきます。
ですが、バレエを踊る楽しさやリズム感や柔軟性、マナーなどは幼児期のレッスンで養います。
先生のお話をきちんと聞いて理解できるようになり、バレエを踊る楽しさも知っているから、地味で辛い基礎レッスンとトレーニングの反復練習が続けられるようになるのです。
幼児対象のバレエのレッスンではお子様が先生に言われたこと(順番や左右や回数ではなく)を、周りのお友達と楽しそうに動きながらレッスンの時間を過ごしているかをご家族の方には感じていただきたいと思います。
そして子どもの年齢が上がるにつれ、年齢に応じたレッスンを受けることができれば、着実に上達していきますし、よりバレエが大好きになっていくと思います。
色々考えると、やはりこの一言
本人がバレエを習いたいという意思を持ったとき
ですね。
日本は4月が生活が変わる時期ですが、生活が変わってもバレエを習いたい気持ちがあれば環境が変わっても頑張っていけると思います。
新しい環境になる前に大好きなバレエを習っていく生活のリズムを作り、その中で新しい環境にバレエとともに慣れていけると良いですね。
実は私も、引越ししたり、進学したり、就職したり、様々な環境が変わる中、大好きなバレエを続けていくことで気晴らしになったりして精神的に乗り越えてきたかなと思います。
大好きなことを我慢するのではなく、大好きな事と一緒に頑張っていけたらとても素敵な人生が送ることができると思いませんか
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⑦発表会までの流れ
2019.02.04
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.43
バレエを習い始める前に知っておきたいこと
⑦ 発表会までの流れ
憧れのバレエの発表会
綺麗な衣裳を着て、照明を浴びて、観客の前で踊る・・・
バレエ教師としては、バレエを習っている方には是非経験していただきたいことです。
以前にもお話いたしましたが、
バレエはスポーツではなく芸術です。
表現することに最終目標があります。
その最終目標のために毎日体幹を鍛え、地道な基礎レッスンの反復練習をして、思いのままに動くことができる身体を作ります。
バレエを習っている方にとっては、その最終目標が発表会なのです。
ですので、日々のレッスンやトレーニングを行うだけではバレエではないのです。
物語の登場人物になって踊ることや、ストーリーの設定の無い場合でも、音楽や照明、衣裳などから受けるイメージだったり、メッセージだったりを言葉ではなく身体の動きで表現して踊ることがバレエなのです。
バレエ教師として、日々のレッスンや発表会のリハーサルを頑張っている生徒を見ていると、どちらも同じように頑張っているのですが、発表会のリハーサルは楽しそうです。
上級クラスになってくると技術的に難しくなるので、どうしても上手に踊れないときなど悔しかったり、落ち込んだりという感情も感じられます。
それらの苦悩を乗り越えて発表会を終えた生徒はとても成長しますし、生徒自身も苦しかったけど頑張って良かった。と、笑顔で楽しそうに話してくれます。
最終目標の発表会が終わると、みなさん成長してレベルアップしていますので、それぞれの最終目標も次のレベルに上がります。
発表会を経験してどんどんレベルアップしていただきたいですね。
最終目標の発表会、日々のレッスンを続けていくだけでは発表会で踊ることはできません。
発表会用のレッスン・・・リハーサルをしていかないと踊ることはできません。
*発表会までの流れ*
発表会までの流れをスケジュール的なことからお話します。
1)意思確認
発表会に出演するかどうか決心して、意思表示する(出演申込書など)
・・・発表会に出演する決心をしたら途中で辞めない・くじけない・諦めないことが大切です。ここから先の事を良く理解して決心を決めてください。
2)配役、リハーサル日程の確認
リハーサルが始まる前に配役の決定があり、リハーサル日程が発表されます。
全部一度に発表される場合もありますが、順番に少しずつという場合もあります。リハーサルなどは変更がある場合もありますので、発表されることは全てチェックし、漏れの無いようにします。
3)振付
リハーサルの初めは振付です。
まずは音楽に合わせてどういう動きをするのか覚えます。
舞台という空間をどのように移動して動くかも把握します。ソロ(1人で踊ること)の場合は自分1人なので自分が振付に参加すれば良いのですが、2人以上で踊る場合は1人でも欠けると空間での隊形や移動経路がわかりにくくなるので振付が成り立ちません。
4)採寸
発表会に参加意思表示から振付の間に採寸をします。
衣裳を決めるために身体のサイズを測ります。
通常は、身長・バスト・ウエスト・ヒップ・背丈
衣裳によっては、ガウス(肩からまたの下を通って肩への一周のサイズ)・スカート丈(スカートタイプの衣裳の場合はウエストから膝までとか、脹脛までとか、足首までとか)・袖丈(袖の長い衣裳の場合は肩の横の骨から肘までとか、肘を軽く曲げてヒジを通って手首までとか)も測ります。
オーダーメイドの衣裳の場合はもっと細かく身体中のサイズを測ります。
バレエシューズも教室でまとめて注文される場合はバレエシューズのサイズも測ります。
5)リハーサル
振付られた動きを音楽に合わせて、一緒に踊る人と合わせて踊りにしていきます。
これも2人以上で踊る場合は1人でも欠けたら、他の人に迷惑をかけてしまいます。
動きを合わせるだけでなく、気持ちも合わせていきます。
6)衣裳合わせ
オーダーメイドの場合は仮縫いなど細々とした合わせが何回もあります。
レンタル衣裳の場合は、S・M・Lなど基本サイズで作ってある衣裳で本人に一番近いサイズの衣裳を合わせます。
ピッタリのサイズということは滅多にありませんので、衣裳を自分の身体に合わせて直していきます。
レンタル衣裳はあくまで発表会まで借りている衣裳です。発表会が終わったら返却します。
返却する時には借りた時の状態に戻して返却しますので、借りた時の状態に戻せるような直し方をしてください。
基本的には手縫いで直していきます。
7)衣裳付きリハーサル
衣裳を着てリハーサルをして、不都合が無いか確認します。
衣裳を何着も着替える場合は、着替えの時間が間に合うのかも確認します。
衣裳付属の頭飾りや小物なども同時に確認します。
8)照明合わせ
発表会の舞台進行スタッフがリハーサルを見て手順を確認します。
照明合わせの前に教室の先生や振付家が事前にスタッフと打ち合わせをしています。
照明合わせではその打合せしたことを実際に見て確認をして、無理なところなどは変更します。
大道具などの舞台セットの場所の説明があり、踊っていくうえで移動経路や踊るスペースなどの確認をします。
9)総合リハーサル
衣裳合わせ、照明合わせで確認したことを考えながら発表会に向けてリハーサルしていきます。
出演者全員の気持ちも合わせていきます。全員で一つの発表会を創り上げる意識が大切です。
10)舞台リハーサル、場当たり、舞台稽古
舞台の上で行うリハーサルです。通常は発表会の前日や当日に行います。
場当たり
舞台のどの場所で踊るのか位置確認をします。
衣裳を着ます・・・衣裳のサイズで位置感覚が変わってきます
明かり合わせ
どのタイミングでどんな照明になるのか確認します。
衣裳を着ます・・・照明と衣裳とのバランスをみます。
場当たりと明かり合わせを同時に行う場合もあります。
舞台リハーサル
舞台の上でのリハーサル。袖幕からの出入り、衣裳の着替えなど不都合が無いか確認します。
舞台稽古
本番と同じように最初から最後まで通します。
本番と同じように進行していくので、アクシデントがあった時にどのように対処するのかも考えます。
ここまで綿密にリハーサルを行い、発表会の幕が開きます。
どのリハーサルも基本的に全員参加です。誰一人欠けても成立しません。
どうしても欠席しなければいけない状況になった時は、他の方々に物凄く迷惑をかけるということを理解して欠席してください。
そして舞台進行スタッフとは照明合わせと舞台でのリハーサルが始まってからしか、出演者とは一緒になりませんが、それよりずっと前から教室の先生や振付家などと打ち合わせをして準備を始めています。
舞台進行スタッフがいなければ発表会は出来ません。
スタッフに感謝の気持ちを持ち、出演者1人1人が精一杯の努力で踊ることで感謝の気持ちを伝えることになると思います。
出演者の一生懸命な踊りとスタッフのそれに応えようとする気持ちが合うと、それがまたパワーとなってお客様に届き、お客様に感動を与えることができるのだと思います。
そんな経験をすることで踊りの技術だけでなく、精神的にも確実に成長できると思います。
日々のレッスンだけでは得ることはできないと思いませんか?
バレエ教師としては、バレエの最終目標である発表会に出演して技術的にも、精神的にもレベルアップしていただきたいと思っています。
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⑥ バレエのレッスン内容って?どんなことを習うの?
2019.01.28
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.42
バレエを習い始める前に知っておきたいこと
⑥ バレエのレッスン内容って?
バレエを習い始める前にレッスンっていったいどんなことをするのか・・・?
バレエのレッスンを受けて身に付けていくことは、
*ストレッチ
*体幹トレーニング
*バーレッスン
*センターレッスン
年齢やレベルに応じてどこに重点を置いてレッスンするか違ってきますが、これらを日々反復練習をしていくことで、細いけど強くしなやかな身体で、思い通りにコントロールしながら踊ることができるようになっていきます。
*ストレッチ
レッスンの前に過度なストレッチをすると身体の筋肉が伸びきってしまうので、ストレッチをしすぎないように注意します。
ストレッチをせずにレッスンをすると怪我をしてしまうこともありますので、ご自分の身体に対して適度なストレッチを行います。
バレエのレッスンの前には、筋肉を頑張って引き伸ばすストレッチではなく、関節の可動域を広げるストレッチを中心に行います。
バレエのレッスンの後には、使った筋肉を十分に引き伸ばすストレッチを行い、筋肉の修復を行います。
*体幹トレーニング
体幹の深層筋を使って身体の軸をしっかりさせ、身体をコントロールして踊るために必要です。
バレエを踊るうえで最も大切な下腹(…骨盤底筋群)や内腿(…内転筋)をトレーニングしてからバーレッスンを行うと、バレエで使わなくてはいけないそれ以外の部分も意識しやすくなります。
*バーレッスン
バーという棒につかまってレッスンします。バレエを踊る身体をつくるために非常に重要なレッスンです。
バーは握ったり寄りかかったりせずに、バーの上に手をのせてバランスを支えてもらうようにしてレッスンします。
バーに向かって(バーと平行に立ち)、両手をバーの上にのせてレッスンしたり、バーに対して垂直に立ち片手をバーの上にのせてレッスンします。
片手バーにのせてレッスンする時は
最初に、左手をバーにのせて右手を横に広げ、左足で立って(軸足)右足を動かし、
次に、右手をバーにのせて左手を横に広げ、右足で立って(軸足)左足を動かします。
*センターレッスン
バーレッスンが終わるとセンターレッスンです。
稽古場のセンター(中央)でレッスンします。バーという支えがないのでご自分で身体をコントロールさせて踊ります。逆の言い方をすると、センターレッスンでご自分の身体をコントロールできるようにバーレッスンを行います。
ジャンプしたり回転したり、技術も難しくなりますが、センターレッスンの一番の目的は空間認識です。
正面に対してご自分がどちらを向いて踊っているのか、稽古場の中のどの位置から踊り始め、どちらに進んでいくのかなどなど・・・
この4つのレッスンが年齢やレベルによってどのように違うのかというと・・・
(教室によってクラス分けの年齢は多少違いがあると思いますが)
<就学前のお子様>
レッスンの目的は、音楽にふれ、身体を動かすことの楽しさを知ることです。
あとは、礼儀やお行儀も身に付けます。
ストレッチやセンターレッスンの割合が多いです。
<小学校低学年>
バレエの基礎を身体に覚え込ませます。
バーレッスンの割合が多いです。適度なストレッチと体幹トレーニングも必要になってきます。
<小学校高学年>
バレエの基礎を身体に覚え込ませるのは低学年と同じですが、センターレッスンで何も支えてもらうものがなく、自分の身体コントロールしていくことも覚えていくため、バーレッスンとセンターレッスンの割合が同じくらいです。
ストレッチと体幹トレーニングもしっかり行っていきますが、1回のレッスン時間の中で全て行うことは時間的に無理ですので、レッスンの前に自分でストレッチと体幹トレーニングを出来るようにします。
女の子はトウシューズも履いてレッスンするようになります。
・・・骨がしっかりしないうちにトウシューズを履いてレッスンしてしまうと骨の成長に影響が出てしまいますので、年齢が低いうちにトウシューズを履くことは危険です。
永久歯が生え揃うくらいの時期が良いと言われています。
<中学生以上>
レッスン時間も長くなり、より高度な技術を身に付けていくようになります。
どんなに上級クラスになっても、レッスンはバーレッスンから始まり、センターレッスンに続きます。
<大人 初心者>
それぞれレッスンを受ける目的が違うと思いますので、バレエ教室やカルチャーセンターなどの大人向けクラスは様々なスタイルがあります。
・ストレッチが多くを占め、バーレッスンを少しでほとんどセンターレッスンはしないクラス
・ストレッチ、ヨガ、ピラティスなど取り入れて身体づくりに重点を置いているクラス
・バーレッスンとセンターレッスンが同じくらいの割合のクラス
大人向けのクラスは様々なクラスがあるので、入会を決める前に良く調べて、目的にあった教室やご自分のレベルにあったクラスを決めてくださいね。
*初めてのレッスンでの注意点*
<稽古場の中でのレッスンする場所が重要です>
先頭になってしまうと勝手がわからなくて困ってしまいますね。
どちらの方角が先頭になるのかもわからないと思いますので、周りの方や先生に「初めてですので・・・」と伝え、安心できる場所に入れてもらいましょう。
<レッスンの雰囲気を乱さないように気を付けましょう>
バレエは本来、セリフがなく音楽に合わせて踊っていくものです。
レッスンを受ける時も、ぺちゃくちゃおしゃべりをしないようにしましょう。
勿論、わからない事は先生にお尋ねして理解してレッスンしなくてはいけませんが、グループでレッスンを受けるのですから、他の受講生の方のことも考えましょう。
ご自分がわからない事、知りたいことをその場でわかるまで解決したい方は個人レッスンをお願いした方が良いと思います。
バレエはイタリアで発祥し、フランスの宮廷舞踊で花開き、ロシアに渡って今現在のような形態になりました。
秩序を重んじ、決められたポジションがあり、ポジションからポジションの移動経路も決められています。
バレエのレッスンは決められたポジションや移動経路を身体が覚えるまで反復練習をすることから始まります。
きちんと先生に習うことで正しいポジションを覚えることができるので、先生に対して教えてもらうことへの礼儀やお行儀が必要になります。
(…これはバレエに限らず、人から技術や知識を教えていただくためには必要なマナーですよね。)
年齢の小さなうちから音楽に合わせて楽しくレッスンをしながら、秩序や礼儀、お行儀を徐々に身に付けていき、バレエの基礎をしっかり習う年齢になった時に先生のお話をきちんと聞くことができるようになります。
そして、決められたポジションができるようになって宮廷で踊ることができるのであり、現在では、ステージでの発表ができるようになります。
文章にすると大袈裟に感じてしまうかもしれませんが、技術と一緒に意識も学んでいくので、それがバレリーナの雰囲気だったり、姿勢だったりに現れてくるのだと思います。
これから、バレエを始めようと考えている方も、もうレッスンを始めていらっしゃる方も、バレエの技術だけでなくバレリーナの意識も習得していってくださいね。
番外編 バレエ鑑賞の愉しみ方
2019.01.21
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.41
バレエを習い始める前に知っておきたいこと
番外編 バレエ鑑賞の愉しみ方
海外や日本の有名なバレエ団のバレエ公演。
大きな劇場で、フルオーケストラで、ダンサーも一流で・・・
となると、チケットの価格は結構な金額になってきます。
高いものでS席30,000円とか!
フルオーケストラで、海外の一流のバレエ団で出演キャストもトップレベルですと、こんな高額になってしまいますが、同じ空間の中で同じ臨場感や緊張感を共有することは劇場でしか味わうことができません。
そして、劇場も大きく装飾も豪華で、シートは座り心地良く、どっしりと格調高い緞帳、オーケストラピットの中で演奏家が練習している音楽、そして周りを見渡せばちょっとお洒落してウキウキしている観客たち・・・開演前から日常とは違う特別な空間で、これから始まるバレエに対しても物凄く期待感が高まり、気分が高揚してきます。
そんな、バレエを観ること+αの体験が出来ることが劇場でのバレエ鑑賞の魅力だと思います。
ですが、年に何回も行けるわけでは無いと思いますので、観たいと思うバレエ団や作品、ダンサーなどをDVDやテレビなどで観てチェックをして、劇場に足を運んでいただくと良いかなと思います。
お子様にも劇場で是非鑑賞していただきたいですが、劇場や作品によっては「就学前の方はご遠慮ください」など明記してありますので、前もって調べておいてください。
*作品選び
バレエを生で鑑賞したことがなく選びきれない場合は、まずはクラシックな有名な作品からが良いかもしれません。
『白鳥の湖』『くるみ割り人形』『眠れる森の美女』などなど・・・
古典作品で音楽も聞いたことがある曲も入っていますし、何といっても華やかでこれぞバレエ!です。
これらの古典作品も最近は演出家によって全く違う解釈で作られた作品の場合もありますので、事前にマネジメントのサイトなどで調べてみましょう。
そして、更に愉しむために ちょっと予習してみましょう!
観に行く作品やダンサーについて、ちょっとだけ予習しておくと、バレエ鑑賞の楽しみが何倍にもなります。
バレエにはセリフがありません。
音楽とダンサーの動きや感情表現によって物語を進めていきます。
セリフがないから、良く理解できない・・・?
そんなことはありません、かえって言葉が無いので言語の違いで通じないという事がないのです。
ただ、初めてバレエ鑑賞する場合は、事前に予習をして、お話のあらすじや作品の背景を少しでも知ることで、舞台上で何が表現されようといているのか理解するのに大いに役立ちます。
特にガラ公演(コンサート形式の華やかな公演。色々な作品の有名な部分だけを上演するのでお得感があります)では、全幕もののバレエ作品からハイライト部分を切り取って上演される為、どの作品のどの場面かを予習して知っておけば、ダンサーの目線や表情など細かなところまで見逃さなくて、しっかり味わうことができます。
*チケットの購入
バレエ公演のチケットは色々な購入方法があります。
・プレイガイド
・劇場窓口
・プロモータ(興行主)
・チケット売買サイト
最近はサイトで手軽に調べられますので、定期的に覗いてみると良いでしょう。
だいたい、公演日の半年前くらいから販売開始されることが多いと思います。
よほどの人気公演でない限り、公演日間近まで残席があったり、当日券が出ます。
が、
座席によって見え方がかなり左右されるため、見やすい席は熱心なバレエファンによって販売開始直後に売れてしまう・・・ということもあります。
身体を鍛えているダンサーとはいえ、ケガや体調不良は避けることができません。
やむを得ない事情で降板、キャスト変更ということも起こります。こんな場合でも、公演自体がなくなるわけでは無いのでチケットの払い戻しはありません。
お目当てのダンサーを観ることができなくてガックリしてしまうかもしれませんが、あなたがまだ知らなかった素敵な他のダンサーを見つけることができるかもしれません。
来日公演の場合、チラシなどには何人かのダンサーの名前が記載されており、当日劇場で「本日の配役」が発表されることがあります。
これも誰が踊るのかしら・・・と、当日までワクワクして楽しみにできますね。
*どんな服装で
日本ではバレエを鑑賞するとき、あまり服装には気を遣わなくても大丈夫ですが、近所にお買い物に行くような服装ではなく、ちょっとお洒落して劇場に行っていただきたいですね。
外国では、ドレスで精一杯おしゃれしてバレエ鑑賞に出かけます。
ドレスを着ていくわけでは無いけれど、お洒落して、気分を高めて、いつもとは違う自分になって日常生活では味わえない感動をバレエを観て感じていただきたいです。
劇場でじっと座って鑑賞していると肌寒く感じる時もあります。一枚上に羽織れるような服、ひざ掛けにもなりそうなショールなどあると良いと思います。
*その他、お役立ちグッズ
・双眼鏡、オペラグラス
座席にもよりますが、ダンサーの表情や手先足先など細かな部分を見るためには双眼鏡やオペラグラスがあると良いですね。
劇場によっては有料で貸し出ししているところもあります。
・のど飴など
止めようと思っても止められない咳やくしゃみ。特に咳はずっと続いてしまいますよね。のど飴などがあるとちょっと安心かも。
・飲み物
劇場の客席は原則飲食禁止です。休憩中にロビーで少しずつ飲みましょう。バレエの公演は長いです。こまめに水分補給を。
・パンフレットは入手しますか?
バレエのパンフレットはちょっと高いですが、バレエの公演を観た記念に入手することをお勧めします。
ダンサーや作品について事前に情報を入れることで理解度が増しますし、よりバレエ鑑賞を愉しめます。
私は小学生の頃両親に連れていってもらったキーロフバレエ団の公演のパンフレットを買ってもらって、大事にとっておいたのですが、のちに所属していたバレエ団に指導に来られた先生が、その時のパンフレットに載っていて、10年越しにサインをいただきました。
・拍手ってどうしたら良いの?
初めてのバレエ鑑賞の時には・・・周りに合わせておくのが一番無難です。
誰でもわかるのは、ダンサーがレべランス(お辞儀)する時。
あとは、主役が登場した時とか、素晴らしい技が出来た時とか・・・
でも、私達日本人は空気を読んじゃうタイプなので、最初は周りに合わせてください。
物語のクライマックスには感動して終演時には自然に拍手してしまうと思います。
感情豊かで、色々なことに感動できる人間になりたいですね。
番外編 舞台鑑賞のマナー
2019.01.14
バレエ教師が伝えたい バレエのレッスン疑問点 no.40
バレエを習い始める前に知っておきたいこと
番外編 舞台鑑賞のマナー
バレエを劇場で鑑賞したことはありますか?
今の日本はバレエの人気は高く、DVDやBlu-rayでバレエ作品が観ることができたり、テレビなどでも素晴らしいバレエ公演の放送があったりして、気軽にバレエを観ることができます。
そうなると、
わざわざ高いチケットを購入して、劇場へ足を運んでまでしてバレエを観なくても・・・とおっしゃる方がいらっしゃいます。
あと、
子どもが小さいので最後まで観ていられるかわからない・・・とおっしゃる方もいらっしゃいます。
バレエは劇場で観ることを想定して創られた舞台芸術です。
振付・演出、ダンサーの動き、音楽、照明、舞台セット・・・これらを劇場という空間の中で一緒に高揚感や臨場感を肌で感じる素晴らしい経験ができるのです。
人間は、喜びや悲しみ、苦しみ、痛みなど自分自身の身体で体験して成長していきます。
想像だけでは心が成長しません。
お子様も、家でテレビを観るのと同じ感覚でバレエを観るのではなく、劇場で鑑賞することによって、バレエの素晴らしさを感じるのは勿論ですが、社会の中に出ていくマナーや心構えなども同時に体験して成長していくことができると思っています。
そして、テレビの画面越しで感じる感動よりもさらに大きな感動も得られるでしょう。
マナーや常識というものは生まれ持って身についていること(呼吸・食事・排泄など)ではなく、教えられて身についていくものです。
大人も子どもも社会で恥ずかしくない最低限の常識ではなく、
他の人に迷惑をかけない
他の人の事を思いやることができる
自分も他の人も気持ちよく素敵な時間や空間を過ごすことができる
大人も子どももそんな社会人になれたら素敵ですね。
そこで、バレエの舞台鑑賞のマナーについてお話します。
*鑑賞の妨げになるようなことはしない*
①携帯やスマホの着信音、時計のアラームなどならないように
バイブの振動も結構大きな音に感じられますのでバイブ機能もOFFに
②公演中、おしゃべりはしない
拍手のタイミングで「素晴らしい!」「本当に!」等くらいなら大丈夫ですが、そこから話が発展しないように気を付けましょう。
一緒に観ているお友達やお子様に色々説明することも遠慮してください。説明は開演前や休憩中にお願いします。
③咳やくしゃみなど、出ないように・・・
したくてしているわけではないが、止めようとすればするほどでてしまう咳。。。するほうもされるほうも困ってしまいます。
のど飴などをなめる(劇場の客席は飲食禁止が多いです。包み紙や袋から取り出す音も気を付けて)、ハンカチで口を押えるなど、頑張ってみてください。
鼻をかんだり、鼻水をすする音も結構響きます。
④音関係でもう一つ
オペラグラスやハンカチ、パンフレット等をバックの中でゴソゴソ探したり、出したりする音や動き、夏に扇子などであおぐ音や動き・・・周りがじっと舞台に集中して観ている時にちょっとした音や動きは気になります。
⑤開演中の入退場はさける
先ほども書きましたが、視界に余計な動くものがあると、鑑賞の妨げになります。
開演時間に遅刻した場合、劇場の係の方が席まで案内してくれる場合がありますが、その係の人を見習って同じように小さくなって、すでに着席して舞台を観ている他の方へのお邪魔度合いを最低限にとどめられるように配慮します。
すみやかに移動するのは勿論ですが、「失礼します」「申し訳ありません」という態度を全身にただよわせ(※声に出すとかえって迷惑)、周りの人への配慮を忘れないようにしましょう。
劇場によっては、開演中は入場できないところもありますので、時間に余裕をもって(休憩中のトイレも同じです)行動してくださいね。
⑥周囲の視界を妨げないような服装、髪型、姿勢で鑑賞する
帽子や髪型に気を配りましょう。盛りすぎな髪型や大きな髪飾りは避け、帽子ははずして鑑賞しましょう。
手すりにもたれた姿勢や伸び上がった姿勢で観ると隣や後ろの方に迷惑です。
⑦劇場の客席内は飲食禁止
ロビーはOKです。
歌舞伎や映画は客席で食べることができますが、バレエ、オペラ、ミュージカルは原則禁止です。
⑧録音・録画禁止
作品、ダンサー、音楽などそれぞれに肖像権、著作権があります。
個人のバレエ教室の発表会でも同じです。専門の業者が依頼を受けて撮影しています。
色々、書いてしまいましたが、、、
こんなにあるのだったら面倒くさいから行くのやめようかな などと思わないで、よく読んでください。
⑦飲食禁止以外は、映画館で映画を観る時も周りの人がやっていたら、ちょっと顔をしかめてしまうようなことです。
⑦も「映画館で物凄く感動するシーンなのに、隣の人がポップコーンをパクパク食べていたのが気になって集中できなかった」・・・という経験がある方もいらしゃいませんか?
この、マナーはバレエを鑑賞するからということではなく、周りの人を気遣ったり、迷惑をかけないようにして、自分も周りの人もみんな気持ちよく社会で生きていくために必要な思いやりの心だと思いませんか?
次回は、バレエの舞台鑑賞の楽しみ方のお話をします。
初めてバレエの舞台鑑賞をする時、どんな作品を選ぶか、バレエを観に行く時の服装とか、持ち物とか・・・
知りたいこと、気になること色々ありませんか?